カワハギ

種名
カワハギ    
Stephanolepis cirrhifer (Temminck and Schlegel,1850 )
綱名硬骨魚綱 
Osteichthyes
目名フグ目 
Tetraodontiformes
科名カワハギ科 
Monacanthidae
属名カワハギ属 
Stephanolepis
食味・危険食味 ★★★★
食味レビュー みんなの総合評価: ★★★★(全15件)
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分布■北海道以南、東シナ海。幼魚は流れ藻につくが、成魚は100m以浅の砂地に群れで
すむ。
地方名
■Filefish 英語 (ファイルフィッシュ。カワハギ科の英語。ファイルとはやすりのことで体表が
ヤスリのようだから、こう呼ばれる)
■Thread-sail filefish 英名 (スレッドセイルファイルフィッシュ。フィッシュベースによるカワハ
ギの英名)
特徴

全長は最大30cmほど。体は菱形で上下に平たい。背びれの第1条と腹びれは太く短いとげに
なっている。また、オスは背びれの第2軟条は糸状に細く伸びるのでメスと区別できる。体色は
青灰色や褐色で、個体によって淡いまだら模様や黒っぽい縦じまが入る。口は小さいが、中に
はペンチのような頑丈な歯がある。全身が丈夫でざらざらした皮膚におおわれるが、この皮膚
は料理の時にすぐに剥がせることが和名の由来となっており、別名でもハゲ、バクチなどと呼
ばれる。
北海道以南から東シナ海まで分布しているが、南のほうが生息数が多い。水深50mより浅い
砂底と岩礁が混じるような環境に生息する。昼に活動するが、夜は海藻などを口にくわえ、つ
かまって眠る習性がある。
食性は肉食性で、ゴカイ、クラゲ、貝類、ウニ、甲殻類など、さまざまな小動物を捕食する。最
近ではエチゼンクラゲを集団で襲うことが判明し駆除に期待されている。口に水を含んで砂地
に勢いよく吹きつけ、砂にもぐった生物を巻き上げて捕食する。殻におおわれたカニや貝類な
ども、頑丈な歯で殻を噛み砕いて食べてしまう。
産卵期は夏で、砂底に産卵する。幼魚はアミメハギに似ており、海藻の多い岩礁海岸などで見
られる。成長するにつれ岩礁の沖合いで生活するようになる。
食材



皮を剥いた姿(皮が簡単に剥がせることが和名の由来となっている
旬は本来は夏であるが、秋から冬にかけて第二の旬があり(後述)、釣りや籠漁などで一年を
通じて漁獲される。小さな口で餌を削ぎとるように食べるので釣り人に当たりが伝わりにくく、釣
り上げるには高度なテクニックが必要とされ、このため引っ掛け釣りなどの釣法も普及してお
り、釣りの対象としても人気が高い。
身は脂肪が少なく歯ごたえがある白身で、料理法も煮付け、刺身、フライ、干物など多種多様
である。生では弾力があるので、刺身にする際は薄造りにする。
また、身だけでなく肝臓(キモ)も美味で珍重する。カワハギの第二の旬が秋からというのも、こ
の時期は冬に備えて餌を多く摂り、肝臓が特に大きく発達する時期だからである。肝臓はピン
ク色で、脂肪の少ない身に対して脂肪分を多く含んでおり、こってりした旨みと甘みがある。身
と一緒に刺身や煮付けで食べる。
一方肝臓が発達すると身がやせてしまうので、身だけを賞味するならば夏がよい。
同じカワハギ科のウマヅラハギやウスバハギも料理法はカワハギと同様である。

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